ホーム > 小谷の250字 > 2015年5月(29)


<< メディアの程度 >>


2015/5/8(Fri)

 女子高生を自称する女の子が肌を露わにした写真をバイト先の大手ファストフード店で撮影し、ツイッターに投稿した。これがにわかに炎上し、一般のメディアまでが取り上げる事態になっている。
 実にくだらない。しかし、メディアにとってそんなくだらないニュースが今日はどうしても必要だったのである。箱根山に異変がなかった場合の当て馬としてだ。
 特にテレビは箱根山のために相当な時間を確保している。その穴を埋めるためなら、露出狂の女子高生出現というニュースでさえ放り込む。日本のメディアの程度が知れる。
小谷隆


<< デジタルタトゥー >>


2015/5/9(Sat)

 女子高生がバイト先の牛丼店で生肌を晒した写真を撮影してツイートした件は、一般のメディアまでが取り上げる騒動になった。すでにツイッターアカウントは非公開になっているものの、胸や尻が露わになった写真はネットの隅々まで拡散している。あろうことか顔写真も露出したので、これらがセットで流通している。
 いちどネットに拡散した写真は10年経っても消えない。フォロワー欲しさにやった軽はずみな行動が、彼女の一生に影を落とすことになる。これを「デジタルタトゥー」と表現した人がいた。実にうまいことを言う。
小谷隆


<< 権力者の器 >>


2015/5/11(Mon)

 権力を握った人間はとかくその地位を守ることに必死だ。それを脅かすものはことごとく排除するのが日課になる。
 だから権力者は有能な人間を使えない。使えないというよりは使わない、あるいは使うことを恐れる。そういう人間が最も自分にとって脅威になることをよく知っているからだ。
 少し賢い権力者になると、有能な人間を抱き込んでその知恵を活用する。しかしその手下に対して絶対に権限を与えず、いわば飼い殺しにする。
 自分を蹴落とす人間を要職に抜擢するほどの度量を持つ人こそ、権力者に相応しい器なのだけれど。
小谷隆


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