ホーム > 小谷の250字 > 2015年12月(18)


<< 惜しい美女 >>


2015/12/8(Tue)

 宴席で紹介された料理研究家の女性は、「美しすぎる」という形容が決して大袈裟でないほどの垢抜けした美貌だった。筆力もあって執筆活動にも忙しく、いつブレイクしてもおかしくない素質を湛えている。
 ただ、一つ難点が。喋らせるとからきし素人なのである。まず声からして一般人のそれで、話にリズムもない。同席していた男性タレントが喋りのエキスパートだったから、余計にその部分の稚拙さが際立っていた。
 モデルを含め多くの見目形麗しき女性がこの点で壁を越えられず、せっかくの美貌を持て余している気がする。
小谷隆


<< 猫の日向ぼっこ >>


2015/12/9(Wed)

 屋根の上の猫は端に陣取るのが好きだという。一見落ちそうで危なっかしく映るけれど、そこから尾を垂らしているから屋根の涯がどこにあるかわかる。「ここまでは大丈夫」という限界を常に体感しているからこそ安心して居眠りしていられるのだ。
 人もまた同じ。若いうちはギリギリまでやんちゃに生きて、時には羽目を外してみて、一度や二度は痛い目にも遭ってみた方がいい。そういうことを通じて踏み越えてはならない一線のありかを知るのだから。安全な屋根のてっぺんでのうのうとしているのが実は最も危険なのかもしれない。
小谷隆


<< Appleの迷走? >>


2015/12/10(Thu)

 iPad miniを使う機会が減った。へたをすると2週間ぐらい開けないこともある。自分だけかと思ったら、周囲のiPadユーザーの多くが実際そうだった。
 そもそもiPadの存在価値は大きな画面でストレスなく細かい作業ができることにあった。しかしiPhone6が世に出てからというもの、その画面の大きさはiPadの優越性を大いに損なった。ほとんどの作業がiPhone上でストレスなく行えるのだから。
 さて、スティーブ=ジョブスはどんなiPhone7を遺したのか。6より大きなスマホはもう要らない。
小谷隆


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