2015/11/18(Wed)
何でもスマホのカメラに収めてしまう時代。いったい世の中に何枚のレンズがあるのだろう。
いつでもどこでも誰でも数秒でカメラをスタンバイできる。それはそれで便利なのだけれど、おかげで大事なものを失っていないか。
時に人は思い出に生きる生き物である。心に残す印象は映像や音声だけでなく、匂いや温度、湿度、さらにその時の感情まで包含している。そしてそれらは時を経れば経るほど美しくなる。
スマホのアルバムは増えても心のアルバムをなおざりにしていないか。時にはシャッターを押さない選択もあると思う。
小谷隆