ホーム > 小谷の250字 > 2015年2月(26)


<< ヨルダンにできたはずのこと >>


2015/2/4(Wed)

 ヨルダン政府は自国の捕虜を殺された報復として、イスラム国が釈放を要求していた女性死刑囚の刑を執行した。目には目を。明らかに報復である。憎悪の連鎖はこうしてまた引き継がれた。
 僕は独り夢見ていた。ヨルダン国王の英断でこの連鎖が断ち切られることを。死刑囚に恩赦を与え、尊い犠牲の悲しみを乗り越えて憎悪の歴史に終止符を打つと宣言してくれることを。
 そして世界からその英断への惜しみない称賛が寄せられることを。その称賛の大合唱のもと、イラク戦争に端を発する無為な争いへの反省をオバマに述べさせることを。
小谷隆


<< イスラム人? >>


2015/2/5(Thu)

 日本の教育レベルが高いなんて、いったいどんな統計を裏付けにした幻想だったのだろう。日本に「イスラム人」が一万人いるから気をつけろとツイートする馬鹿女子高生がいたり、モスクに嫌がらせをする不逞の輩がいたり、日本人として恥ずかしいことこの上ない。海外に報道されないことを願う。
 もちろんこれは学力的に最下層にある連中の話だとは思う。しかしこのボトムがまさにその国のレベルなのである。それが実力なのである。この困った人々の精神的文盲を何とかしないうちは、中国人観光客の蛮行さえ笑えない。
小谷隆


<< 煽るな >>


2015/2/7(Sat)

 これから日本人に指一本触れさせない。首相は海外の邦人保護に関してこう答弁した。頼もしいというか、勇ましい発言だと思う。
 しかし同時に、それはイスラム国への宣戦布告にも聞こえる。指一本触れさせないということは、触れようとしたら対抗するということだ。当たり前のことなのだけれど、今この時期にそんな強い言葉で宣言する必要があったのか。
 頼もしい発言をすればするほど、それはイスラム国への敵愾心の表明になる。テロリストにおもねる必要はないけれど、平和国家を標榜する国の代表として他に言い方があるはずだ。
小谷隆


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